- ラルフィリア・サーガ外伝 凍湖の歌人 感想(ネタバレ) -


「ラルフィリア・サーガ外伝 凍湖の歌人」の感想

ネタバレしてますので要注意!




結城信輝先生の画集「結城信輝 ラルフィリアサーガイラスト集」掲載の小説。

ティリアンに会うためにファルミスに旅立ったユーリたちが遭遇した事件を描いた内容で、緑の湖(キンブィン湖)を舞台に、ユーリと精霊キンブィの出会いと契約を交わす過程が描かれています。


ユーリが恋する女として成長していることを思わせる場面も描かれていて、一緒にお風呂に入ろうとするカイルに対して恥ずかしそうに俯いた女性の表情を見せるなど、レイラ&カイルとのやりとりが微笑ましいです。


恋人を恋しく思うあまりに魔物になった悲しい女性サラとその恋人ベンの話はとても切ないですね。

魔物と化したサラに呼びかけるベン、それに応えるサラ、そして魔物から解放されたサラが最期に「ベン……おかえりなさい……」とベンに告げて、70年以上も続いたサラの長い夜が終わった場面は涙もの。


そして相変わらずユーリたちとすれ違い、会えずに苦労しているヴォルフに笑えました。


「ラルフィリア・サーガ」ファンにはぜひ読んでほしい作品ですが、同人誌という媒体のため、今では読むことが困難になっているのが非常に惜しい作品だと思いました。




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